静岡の橋桁落下事故|施工会社はどこで元請は?なぜ起きたのか原因も

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2023年7月6日午前3時過ぎ、静岡市清水区尾羽の国道1号線・静清バイパスの工事現場で、橋桁が落下する事故が発生しました。

事故現場近くでは「雷が落ちたような轟音」「地震のような揺れ」を感じたといい、その衝撃の大きさがわかります。


近年、道路の老朽化に伴う橋の架け替え工事は各地で行われていますが、こうした橋桁が落下する大事故は後を絶ちません。

なかには刑事責任を問われた件も


なぜまたこのような悲惨な事故が起きてしまったのでしょうか。


今回は、静岡県で発生した橋桁落下事故の場所や詳細施工会社や元請はどこなのか、なぜ起きたのかその原因についても調べてまとめました。

静清バイパスで橋梁落下事故|現場はどこ?渋滞や規制解除見込みは


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静岡の橋桁落下事故

事故が起きたのは、2023年7月6日の午前3時過ぎ。

現場となった静岡市清水区尾羽の国道1号線・静清バイパス、通称「清水立体」では、バイパスを高架させるため同日夜9時から夜間対面通行規制を実施していました。

そこで、何らかの原因により橋梁が約50メートルにわたって落下


落下した橋桁は長さが63メートル、高さと幅は約2.5メートル。
重さは140トンほど。


橋桁を設置するために組んでいた鉄骨もろとも崩落し、作業員少なくとも8名が巻き込まれました。


施工会社はどこで元請は?

本工事の施工会社は、

■株式会社名村造船所
■日本鉄塔工業株式会社

の2社であることが判明しています。


上記2社は、共同企業体(JV)として中部地場整備局より受注を受けて、本工事を請け負っていました。

共同企業体(ジョイント・ベンチャー、通称JV)とは?
建設企業が単独で受注及び施工を行う通常の場合とは異なり、複数の建設企業が、一つの建設工事を受注、施工することを目的として形成する事業組織体のこと。

今回のように公共性の高い大規模な工事を行う場合には、大手のゼネコンが工事を請け負い、さらにそこから複数の下請け会社に依頼(外注)して作業を進めるケースがほとんどです。

同事故を受けて、上記2社からはコメントが発表されています。


株式会社名村造船所

本日2023年7月6日午前3時ころ、中部地方整備局様より弊社および日本鉄塔工業株式会社がJVにて受注しております静岡市清水区尾羽の国道1号静清バイパスの橋梁工事につき、橋梁の一部が落下する事故が発生しました。

事故により亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、ご遺族の方々、被害にあわれた方々に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

詳しい事故の原因などにつきましては現在調査中でございますが、近隣の皆さま、関係者の皆さまに多大なるご迷惑、ご心配をお掛けしておりますこと深くお詫び申し上げます。

すでに、社長を委員長とする対策委員会を立ち上げ、現場の復旧および被害者対応に全力をあげて取り組んでおります。

なお、本件の今期業績に与える影響は精査中です。今後、業績への重大な影響が認められる場合には速やかにお知らせいたします。

引用:株式会社 名村造船所


名村造船所は1911年に創業し、橋梁や沿岸施設などの大型鉄構造物も数多く手がけてきた歴史ある企業なのだそう。
橋梁だけでなく、造船や港湾構造物などの大型建築物の工事実績も多数ある会社だったようです。




日本鉄塔工業株式会社

本日2023年7月6日午前3時ころ、中部地方整備局様より株式会社名村造船所および弊社がJVにて受注しております静岡市清水区尾羽の国道1号静清バイパスの橋梁工事につき、橋梁の一部が落下する事故が発生しました。


 誠に遺憾ながら、この事故により弊社の社員が1名亡くなられたことが確認されました。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、ご遺族の方々、被害にあわれた方々に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。


 詳しい事故の原因などにつきましては現在調査中でございますが、近隣の皆さま、関係者の皆さまに多大なるご迷惑、ご心配をお掛けしておりますこと深くお詫び申し上げます。


現在、現場の復旧および被害者の方々への対応に全力をあげて取り組んでおります

引用:日本鉄塔工業株式会社


1922年に日本初の鉄塔メーカーとして操業をスタートした同社。

送電塔や通信鉄塔、橋梁などの大型構造物のほか、あの東京スカイツリー も手掛けた一流の技術をもつ企業です。

今回の事故で命を落とした作業員2名のうち1名は、日本鉄塔工業株式会社の社員だったとのこと

亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げます。


なぜ起きたのか原因も

事故が起きた原因については、現在究明中です。
しかし、事故状況について新たに分かったこともあります。


事故当時は、橋脚(橋を支える土台になる部分)の上で、長さ63mの橋桁をスライドさせて固定させる作業中でした。



今回の工事の手順は、

①事前に現場付近で橋桁を組み立てておく
②組み立てた橋桁を、橋脚の上に移動する
③橋脚に固定する

という大まかに3つの手順で進められる予定でした。

事故が起きたのは、「③橋脚に固定する」手順の直前とみられています。


橋桁を移動させる際、なんらかの原因で固定される前に橋桁が落下し、今回の事故につながったものとみられています。

移動中の橋桁の上に作業員を乗せ、移動させていたそう
本来は事故防止のため、人を上に乗せて移動させることはしません。

大手ゼネコンの担当者曰く、今回行われた工法は「横取り架設」と呼ばれるもので、「珍しいものではなく、難易度は決して高くない」といいます。


「横取り架設」とは?
橋脚上の中央付近に置かれた橋桁を端までの11メートル程度水平方向にスライドさせた後、橋桁を支える役割の部材「支承」の上に降ろす予定だった。複数の油圧ジャッキに乗せた橋桁を1メートルほど下げた際に、何らかの理由で落下した
引用:深堀り情報まとめ<知っとこ>


動画で見るとわかりやすい!


同業者からも「信じられない」「現場で何があったのか」と憂う声が寄せられているとのこと。


現在、国交省が詳しい事故状況の調査と、原因究明に向け動いています。
さらに詳細が判明次第、随時追記していきます。


まとめ

今回は、静岡県で発生した橋桁落下事故の場所や詳細施工会社や元請はどこなのか、なぜ起きたのかその原因についても調べてまとめました。

・事故が起きたのは、静岡市清水区尾羽の国道1号線・静清バイパスの工事現場、通称「清水立体」
・施工会社は、JVで「株式会社名村造船所」と「日本鉄塔工業株式会社」
・原因は調査中。工事は横取り架設と呼ばれる工法で行われ、橋梁を橋脚に固定する直前に事故が起きたと思われる。

人為的なミスの可能性も指摘されている今回の事故。
早期の原因究明が急がれます。

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