モドゥムジョン

ジョンはいつも食卓に並ぶ。


ズッキーニのジョンにトウモロコシのジョン、
ジャガイモのジョンに白菜のジョン。

ジョンはとてもとても庶民的、かつ季節を最大限に感じられる料理だ。

それでもハレの日のジョンはひと味違う。

カラフルな「オミサンジョン」やお肉のジョンまで。
この日ばかりは、庶民的なジョンが高級料理に変わるのだ。

子どもの頃は、普段食べられないこのようなジョンたちに心が踊ったものだ。

これがハレの日料理のマジックだ。
人の心を躍らせる力を持っている。

小さい頃から、私の役割は「食べる人」
いつも、いそいそと手間のかかるジョンを作るのは母と姉だった。

姉は未だに私に会うとこういうのだ。
「あんたが料理するなんて信じられない。」

それでも私は今、料理教室の先生をしている。

小さい頃からの食の記憶というものはとても強く残っているものだ。
あの頃食べた、あのジョンたちの味とビジュアルは鮮明に覚えている。

今度は、私が「作る人」になろう。

私にも、「食べる人」ができたのだ。
幸せなことじゃないか。

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